「世界のチップは、
ほぼここで作られる」。
TSMCとは何者か。
TSMC(ティッカー TSM
- 01TSMCは
最先端半導体の受託製造(ファウンドリ) で世界シェア圧倒的No.1。NVIDIA・Apple・AMDなどの 最先端チップを一手に製造 する“縁の下の主役”で、オルカン 組入8位前後(約1.7%) の中身です。 - 02
FY2025(2025年12月期)は売上1,224億ドル(+36%)・純利益552億ドル(+51%)でしたが、2026年4-6月期(2Q26)は 売上402.0億ドル(+33.7%)・純利益+77.4% と5四半期連続で最高益を更新。 HPCが売上の約66% を占め、先端(7nm以下)が全体の 約77% まで拡大。粗利益率67.7%・60.3%と、さらに高採算になっています。 - 03
還元は 配当中心(利回り0.68%) では限定的。予想PERは 19.05倍 とNVIDIA(20.76倍)に近づきました。最先端を独占するのに割安に見えるのは、 台湾有事という地政学リスク の割引が効いているためです。
自分の製品は売らない。
世界中のチップを“作る”会社。
創業
ファブレスの相棒に
微細化で先頭へ
5nm/3nmを量産
AIブームの“製造”を独占
時価総額 世界トップ級
“最先端を量産できるのは、実質ここだけ”。
最先端ロジック製造(3nm/5nm/2nm)
HPC・AI向け受託製造
先端パッケージング(CoWoS等)
成熟プロセス・特殊技術
「先端ノード」が利益を生む
いまは「AI(HPC)」が、いちばんの稼ぎ頭。
用途別売上の構成
3つの役割で読み解く
主力
土台
新領域
AI集中の強さと、もろさ
Q2は売上+33.7%・純利益+77%で5四半期連続最高益。
売上高の推移と来期予想
「製造業なのに、桁外れに儲かる」
“重い設備投資”と為替
通期capexを600〜640億ドルへ再び上方修正。
見通しを読む3つの注記
1年で約2倍。それでもPERは控えめ。
株価(ADR)の推移(2026年・ドル)
成長レンズの指標 ― 割安さより「質」を見る
「最先端を独占」なのに、なぜ割安に見える?
「高成長×超高採算」。割高さは意外と中庸。
成長レンズで比較
TSMCの立ち位置 ― AIブームの“ツルハシ売り”
NVIDIAが
評価は「強い買い」優勢。目標株価は上。
投資判断(レーティング)の内訳
目標株価(1年後・ドル)
あなたのオルカン・S&P500の、上位の中身。
パッシブインデックス投信での採用
全世界株式(オルカン) 組入比率 約1.7%で上位(2026年5月末時点)。新興国・台湾を代表する1社。 新興国株式インデックス エマージング指数では最大級の構成。新興国ファンドの主役。 SOX(半導体指数)・ハイテク 半導体テーマの指数では中心的存在。値動きの主役になりやすい。
アクティブ成長株ファンドの定番
AI・テクノロジー関連ファンド AIの“製造”の本命として、上位に組み入れられやすい。 半導体ファンド ファウンドリの代表格。半導体テーマの中心銘柄。 新興国・アジア成長株ファンド アジアの成長を象徴する大型株として定番の保有。
「AIの“製造”を独占」か、「地政学の塊」か。
強気派の見方
- +
最先端プロセスを実質独占 。AIで誰が勝っても“製造”はTSMCに回る、ゴールドラッシュの「ツルハシ売り」。 - +
粗利益率67.7%・営業利益率60.3% という、製造業離れした高採算。価格決定力が極めて強い。 - +
予想PERは19.05倍で NVIDIA(20.76倍)に近づいた 。成長と採算のわりに割高すぎない、という評価も。 - ±
設備投資は重いが、 先端能力の不足 がむしろ価格決定力を高めているという見方も。
慎重派の見方
- -
台湾有事リスク 。製造の大半が台湾に集中し、地政学イベントで株価が大きく振れる。 - -
設備投資が年600〜640億ドルへ拡大 し、フリーCFを圧迫。微細化のコストも年々上昇。 - -
売上の大きな部分が 少数の大口顧客(Apple・NVIDIA等) に依存。需要の循環に振られやすい。 - ±
米国・日本での 工場分散 はコスト高で、当面は利益率の重しになる。
なぜ、他社はTSMCを追い抜けないのか。
しかもNVIDIA・Apple・AMD・Qualcommは
堀の強み 崩れにくい独占
最先端の量産力 :3nm・2nmを高歩留まりで作れるのは実質TSMCのみ。 巨額の投資障壁 :最先端工場は1か所で数兆円。新規参入が難しい。 顧客基盤と信頼 :世界中のファブレスが設計をTSMCに預ける好循環。 先端パッケージ :CoWoS等の後工程も握り、AI用チップの供給を左右。
堀への挑戦 それでも狙われている
競合の追い上げ :Intel(米)・Samsung(韓)が最先端で巻き返しを狙う。 顧客の分散志向 :地政学リスクから、顧客は第2の供給先も模索。 各国の自国生産 :米・日・欧が補助金で自国に工場を誘致。 微細化の限界 :先端化のコストと物理的な難易度が年々上昇。
各社には“堀”がある——TSMCは「作る側」
AI投資・地政学・規制・設備の重さ。
AI設備投資
台湾有事・地政学
米中・輸出規制
設備・電力・競争
3nmから2nm、そして世界に工場を。
2Q26売上402.0億ドル・ +33.7% - HPC(AI)が
約66% 時価総額 約2.1兆ドル・世界トップ級
2nmの量産 を立ち上げ、最先端の優位を更新 先端パッケージ(CoWoS)の能力を増強 AIの“製造”需要を取り込み続ける
米・日・欧に 海外工場を展開 し地政学リスクを分散 1.4nm級へ微細化を継続 “あらゆる計算の製造基盤”として定着を狙う
堀を保てば 計算インフラの製造中核 であり続ける 地政学・競合・微細化の限界で 優位が揺らぐ シナリオもAI需要の循環で業績が大きく上下する可能性
ドル・台湾ドル・円。「為替」が二重に効く。
為替の効き方(三層)
株主還元は「配当」中心
王者ゆえに、見ておくべき4つのリスク。
台湾有事・地政学の集中リスク
設備投資の重さと業績の循環
顧客集中と競合・内製
規制・為替
TSMCは
このページの要点。
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