日本最大の「電力卸」。
発電所を持ち、電気をつくる。
J-POWERとは何者か。
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J-POWERは、全国の発電所でつくった電気を 電力会社にまとめて卸す日本最大の卸電気事業会社 。家庭には直接売りません。水力・送電という安定インフラが土台です。 - 02
26.3期は本業の 経常利益が+13.2%の増益(1,585億円) 。ただし特別損失で 純利益は約585億円へ減益(前期比▲36.7%) 。電力株は「経常(本業)」と「純利益(特損込み)」を分けて読むのがコツ。 - 03
株価は 純資産の半値(PBR約0.5倍) という万年割安。根っこは の低さ 。安定配当(年100円・利回り約2.7%)と、石炭火力の脱炭素移行が見直しのカギです。
戦後の国策会社から、
日本最大の「電力卸」へ。
国策会社として設立
全国に発電所と送電網
民営化・東証上場
海外と再エネへ拡大
タイなど
大間原子力発電所
脱炭素への移行
発電・送電・海外。電気をつくり、運ぶ。
発電(水力)|安定の土台
発電(石炭火力)|稼ぎ頭にして課題
発電(再生可能エネルギー)
送変電(送電網)|独占的なインフラ
海外事業(IPP発電)
原子力(大間・建設中)
経常利益は堅調。
でも純利益は「特損」で振れる。
事業別の利益イメージ
3つの軸で読み解く ―「安定・火力・成長」
水力・送電
石炭火力
海外・再エネ
タイなど
「経常利益」と「純利益」の差を読む
経常利益は堅調(むしろ増益)
特別損失で純利益は減る
特損が剥落して純利益は回復へ
超割安のインフラ株 + 脱炭素という宿題
本業(経常利益)は増益。
でも純利益は「特損」で減益。
当期純利益の推移と来期見通し
「減益」の中身は一過性
海外と安定インフラが下支え
来期は売上・営業益は増、純利益も回復へ。
見通しを読むうえでの3つの注記
①
②
株価は純資産の「半値」。万年割安の代表格。
株価の推移(過去1年)
この株は割安?割高? — 主要指標をやさしく
なぜ「純資産の半値」に放置されるのか
電力株の中でも、際立つ「超割安」。
読み解き① 卸専業というユニークさ
読み解き② 超低PBRの「根っこ」はROE
評価は「中立」寄り。割安だが決め手に欠ける。
投資判断(レーティング)の傾向
目標株価(1年後予想)
「割安・高配当・インフラ」枠の定番。
パッシブインデックス投信・
TOPIX(東証株価指数) TOPIX連動型(例:上場TOPIX、NF・TOPIX ETF など)。日本株インデックスの王道。 JPX日経インデックス400 ROE・営業利益・ガバナンス等で選ぶ“質”の指数。連動型(例:上場JPX日経400)が保有。J-POWERは2025年版でも採用継続。
アクティブ運用者が選ぶファンド
バリュー(割安)株ファンド PBR約0.5倍という極端な割安。「いつか見直される」ことを期待するバリュー投資の典型的な対象として組み入れられる。 高配当株ファンド 利回り約2.7%・安定配当で、各種「高配当株」ファンドの候補。インカム(配当収入)狙いの銘柄。 公益・インフラ/電力セクター系 景気に左右されにくい公益株、電力・エネルギーのテーマファンドが選好。ディフェンシブ(守り)の一角として。
なぜ、これだけ多くのファンドに選ばれるのか
個人には「割安な高配当株」。
海外には「資産価値 vs 脱炭素」。
国内の個人投資家
- +
PBR約0.5倍の割安 と安定した配当(利回り約2.7%) 。電力という景気に左右されにくい事業で、堅実なバリュー株として持たれる。 - +
水力・送電という鉄壁のインフラ を持つ安心感。「簡単には傾かない」公益株としての信頼。 - ±
株価が1年で大きく上がった後の反落で、 高値づかみへの警戒 も。値動きはやや荒くなりやすい。 - -
地味で 中身が知られていない 。「割安なのになぜ上がらないのか」という“万年割安”へのもどかしさ。
海外の機関投資家
- +
純資産の半値という極端な割安 と、水力・送電網という 代替の効かない資産 を評価する声。バリュー投資の対象になり得る。 - +
東証の 資本効率改革(PBR1倍割れ是正) の流れで、「いつか見直される」候補として注目する向きも。 - -
最大の懸念は 石炭火力と脱炭素 。ESG(環境)を重視する海外勢には、石炭比率の高さが投資を避ける理由になりやすい。 - -
ROEの低さ も嫌気。資本効率が上がらない限り、割安は正当化されたままになりやすい。
株主の内訳(概算)
大株主(上位)
日本マスタートラスト信託口 上位 日本カストディ銀行信託口 上位 以下:国内外の機関投資家・個人 等 分散
財務と還元の素顔
ROE(実績/中期目標) 約4% / 5%程度 自己資本比率 約37.5% 年間配当 100円(性向 約30%) 有利子負債 約1.9兆円 株主還元 配当+
稼ぎ頭の石炭が、
同時にいちばんの弱点になる。
強み J-POWERの底力
安定したキャッシュ :石炭火力・水力・送電網が、景気に左右されず安定した利益と現金を生む。 優良なインフラ資産 :水力61ヶ所と地域をまたぐ送電網は、他社が簡単に持てない参入障壁の高い資産。 再エネの実績 :風力の建設は国内トップ級。地熱・バイオマスも含め、脱炭素時代の土台がある。 原発というオプション :建設中の大間原発が動けば、CO2を出さない大電源になり得る。
課題 脱炭素という重し
石炭への逆風 :脱炭素の流れで、石炭火力は政策・世論の両面から圧力を受け続ける。 座礁資産リスク :将来使えなくなれば、減損(特別損失)として利益を圧迫する可能性。 容量市場の変動 :発電所を維持する対価(容量市場の価格)が下がると、収益が目減りする。 移行のコスト :アンモニア混焼・CCS・洋上風力などには巨額の投資と時間がかかる。
石炭を「燃やさない」発電所へ
電力需要・脱炭素・燃料・金利。
大きな潮流が、電力卸を動かす。
電力需要・AI
脱炭素・政策
燃料・電力市況
金利・資本集約
「割安なインフラ株」から、どこへ向かうか。
経常利益 1,585億円 (+13.2%) PBR約0.5倍 の万年割安 純利益は特損で振れやすい
中期の ROE目標は5%程度 (保守的) 海外IPP・再エネの拡大で利益を底上げ 安定配当+自社株買いを継続 脱炭素の具体策を前進させる
アンモニア混焼・CCS・洋上風力 が軌道に乗るか 進めば「移行の担い手」として再評価の芽 大間原発の行方も大きな変数
石炭中心から 脱炭素電源 への構成転換 送電網・水力の安定資産は引き続き価値の核 電力需要の拡大を取り込めるか リスク:移行が遅れ、割安が固定化/減損が続く